日頃より、廣榮堂中納言本店をご愛顧いただきありがとうございます。
この度、廣榮堂中納言本店にて6月1日(木)より
「山口敏郎×廣榮堂中納言」アート展を開催いたします。
協力:大角雄三設計室
写真:無限蝶
<詳細>
期 間 :2023年6月1日(木)~30日(金)
時 間 :9:00~18:00 (日・祝:17:00)
場 所 :中納言本店 2F ギャラリースペース
タイトル:「滴りDRUP -無限蝶-」
開催趣旨:岡山ゆかりのアーティストと共に岡山から世界へ、「食と文化」を楽しみ発信する継続的なイベント第一段。
入場は無料でございます。
写真:風を梳く
写真:無限蝶(映像とともに)
写真:滴-DROPS
▼山口敏郎
1956年岡山県瀬戸内市に生まれ、武蔵野美術大学卒業。
1982年からスペインのマドリッドに拠点を構え制作活動中の作家である。
顔料を用いた平面作品を中心に制作しており、その作品は独特な質感と色彩に溢れている。
何層にも重ねられて描かれた作品は半立体ともいえる表情をもち、絵画として、または立体として、
様々な方向から見る者にその魅力的な存在感を与える。
最近は、スペイン、イタリア、フランス、日本で美術館を始め、古民家、工場跡、城、宮殿、教会、古寺での
サイトスペシフィックなインスタレーションを数多く手がける。
2006年ESPACIO TAOエスパシオ・タオ(マドリード/岡山)を立ち上げ、日本とスペインの文化交流の場とする。
以下、山口氏コメント
絵を描くということは、人間の精神の深く豊かな本質を表現しうる最も簡素で根源的な行為です。
そして美の猟場は辿り着くのが困難な精神の深い層に眠っています。
私にとって絵の具はそこに到るための乗り物であり、心強い対話者なのです。
その絵の具は力強く鋭く的確で柔軟でなければなりません。
単純で無限の応用が可能な、顔料と油で私自身が練った絵の具はそれに答えてくれます。
制作は、既に塗られてある絵との対峙で始まり、そこから密やかに立ち上がってくる呟きに全神経を傾け、
それに答えるべく、必然性を持って浄化された絵の具の層が載せられながら対話が続けられて行きます。
私は色が単に載っている感じを避けるようにしています。
その為、絵の具という手強い相手と戦い和しながら、何度となく塗り重ねられ、あるいは削りとる作業を繰り返します。
そうして僥倖のように肉体と心が絵と一つの静謐な呼吸になったと感じられた時、
物質であった絵の具は軽やかに精神として昇華すると思います。」
皆さまのお越しをお待ちしております。